
頭痛外来
「毎月何度も頭痛が起きる」「市販薬が効かなくなってきた」「頭痛のせいで仕事や日常生活に支障が出ている」——頭痛は我慢するものではありません。適切な診断と治療で、多くの方が頭痛から解放されています。
頭痛の種類について
頭痛には大きく「一次性頭痛(脳や体の病気が原因でない頭痛)」と「二次性頭痛(何らかの疾患が原因となる頭痛)」があります。頭痛外来では、まずこの見極めを丁寧に行います。
💡 頭痛は治療できる病気です
「頭痛持ちは体質だから仕方ない」と諦めている方が多いですが、適切な診断と予防薬・急性期治療薬の組み合わせで、頭痛の頻度・強さを大幅に減らすことが可能です。
こんな症状はご相談ください
以下に当てはまる症状が続いている場合、一次性頭痛(特に片頭痛)の可能性があります。複数当てはまるほど、専門的な治療が有効なケースが多いです。
🩺 閃輝暗点(前兆)について
頭痛の前に、視野にキラキラと光るギザギザ模様(閃輝暗点)が見えることがあります。これは片頭痛の「前兆(オーラ)」と呼ばれ、診断に重要な手がかりになります。前兆を感じた時点で早めに薬を服用することが治療の鍵です。
⚠️ 以下の頭痛はすぐに救急へ
① 「今まで経験したことのない最悪の頭痛」が突然起きた(バットで殴られたような頭痛)
② 頭痛とともに発熱・首の硬直・意識障害・けいれんがある
③ 手足の麻痺・しびれ・言語障害・視力障害を伴う
④ 頭部外傷の後から始まった頭痛
⑤ 50歳以上で初めて経験する激しい頭痛
診断・検査について
頭痛の診断は問診が最も重要です。「いつから」「どのくらいの頻度で」「どんな痛み方で」「何が引き金か」を丁寧にお聞きします。必要に応じて画像検査を行い、危険な二次性頭痛を除外します。
💡 受診前に頭痛日記をつけておくと役立ちます
受診前に、スマートフォンのアプリや手帳などで、頭痛が起きた日・痛みの強さ(0〜10点)・薬を飲んだかどうかを記録しておくと、診断と治療計画の作成に大変役立ちます。
頭痛の治療薬について
頭痛の薬には大きく「急性期治療薬(頭痛が起きたときに服用)」と「予防薬(頭痛が起きにくくする薬)」の2種類があります。頭痛の頻度・重症度・生活への影響に応じて最適な組み合わせを選択します。
💡 急性期治療薬と予防薬の違い
急性期治療薬は頭痛が始まってから服用するもので、予防薬は毎日服用して頭痛そのものが起きにくくするものです。月に4日以上頭痛で日常生活が制限される場合は、予防薬の導入を検討します。
| 一般名 | 商品名(先発品) | 特徴・使い方 |
|---|---|---|
| スマトリプタン | イミグラン®錠・点鼻・注射 | トリプタン系の代表薬。三叉神経のセロトニン受容体(5-HT1B/1D)に作用し、血管収縮とCGRP放出を抑制します。頭痛発症後なるべく早く服用するのがポイント。吐き気が強い際は点鼻・注射も選択できます。 |
| エレトリプタン | レルパックス® | 脂溶性が高く脳内移行性に優れます。効果発現が比較的早く、再発が少ない特徴があります。 |
| ゾルミトリプタン | ゾーミッグ®錠・口腔内崩壊錠 | 中枢・末梢の両方に作用します。口腔内崩壊錠があり、水なしで服用できるため外出先でも使いやすい剤形です。 |
| リザトリプタン | マクサルト®錠・RPD錠(口腔内崩壊錠) | 効果発現が比較的速く、服用後1〜2時間で効果が現れることが多いです。RPD錠は水なしで溶けて飲めるため、外出先や吐き気が強いときにも使いやすい剤形です。 |
| ナラトリプタン | アマージ® | トリプタン系の中で作用時間が最も長く、頭痛の再発が起きにくい特徴があります。効果発現はやや緩やかですが、長時間持続する片頭痛や再発しやすいタイプに適しています。副作用も比較的少ないとされています。 |
| 一般名 | 商品名(先発品) | 特徴・使い方 |
|---|---|---|
| ラスミジタン | レイボー® | ジタン系と呼ばれる新しい種類の急性期治療薬。セロトニン5-HT1F受容体に選択的に作用し、血管収縮作用がないため心血管疾患のある方にも使用しやすいとされています。 |
| ロキソプロフェン | ロキソニン® | NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)。軽〜中等度の片頭痛、緊張型頭痛に使用します。頻繁な使用(月15日以上)は薬物乱用頭痛につながるため注意が必要です。 |
| アセトアミノフェン | カロナール® | 胃への負担が少なく、妊娠中・授乳中の方にも使用しやすい解熱鎮痛薬です。軽〜中等度の頭痛に使用します。 |
| エペリゾン塩酸塩 | ミオナール® | 中枢性筋弛緩薬。首・肩・後頸部の筋肉の緊張をほぐすことで、緊張型頭痛の症状緩和に使用します。デスクワークや姿勢不良による肩こり・頭重感を伴う頭痛に向いています。 |
⚠️ 市販の鎮痛薬の飲み過ぎに注意(薬物乱用頭痛)
市販の鎮痛薬(イブプロフェン・ロキソプロフェンなど)を月に15日以上、またはトリプタン系薬を月に10日以上使い続けると、「薬物乱用頭痛」という慢性頭痛に移行することがあります。「薬が手放せない」「頭痛の頻度が増えてきた」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
| 処方名 | 主な対象 | 特徴・適した症状 |
|---|---|---|
| 葛根湯 | 緊張型頭痛・後頸部痛 | 肩こりや後頸部の張りを伴う頭痛に。体力が中等度以上で、首・肩が硬く張る方に向いています。急性期に服用します。 |
| 呉茱萸湯 | 片頭痛・冷えを伴う頭痛 | 頭痛と同時に吐き気・手足の冷えがある方に。体力が低下した冷え症の方の激しい頭痛発作に対し、急性期・予防両用で使われます。片頭痛への漢方治療の第一選択です。 |
| 釣藤散 | 慢性頭痛・高齢者の頭痛 | 慢性的な頭重感・めまい・耳鳴りを伴う頭痛に。高血圧傾向のある中高年の方、朝方に頭痛が出やすい方に向いています。予防的に継続服用します。 |
| 五苓散 | 天気・気圧変化による頭痛 | 天候や気圧の変化で悪化する「気象病」としての頭痛に。むくみ・嘔吐を伴う場合にも用いられます。二日酔いの頭痛にも有効です。 |
🌿 漢方薬は体質に合わせて選びます
漢方薬は「証(体質・症状のタイプ)」に合わせて処方することで効果が高まります。同じ頭痛でも、冷え症か熱感があるか、体力があるかどうかなどによって適切な処方が異なります。
| 一般名 | 商品名(先発品) | 種類・特徴 |
|---|---|---|
| アトゴパント | アクイプタ® | 経口CGRP受容体拮抗薬(ゲパント系)。毎日1錠服用する経口予防薬で、CGRPの受容体への結合を阻害することで片頭痛発作を予防します。2023年に日本で承認。 |
| リメゲパント | ナルティーク® | 経口CGRP受容体拮抗薬(ゲパント系)。隔日服用の予防薬で、同時に急性期治療薬としても使用できます。口腔内崩壊錠(舌下)で吸収が早いのが特徴です。 |
| ガルカネズマブ | エムガルティ®自由診療 | 抗CGRPモノクローナル抗体(皮下注射)。月1回の皮下注射で片頭痛を予防します。CGRPそのものに結合して働きを阻害します。自己注射が可能なオートインジェクター(ペン型)もあります。当院では自由診療でのご案内となります。 |
| フレマネズマブ | アジョビ®自由診療 | 抗CGRPモノクローナル抗体(皮下注射)。月1回または3ヶ月に1回の皮下注射が選択できます。1本の注射で3ヶ月間効果が持続する「四半期投与」が便利です。当院では自由診療でのご案内となります。 |
| ロメリジン塩酸塩 | ミグシス® | カルシウム拮抗薬。日本で開発された片頭痛専用の予防薬で、脳血管の収縮・拡張を調節することで片頭痛発作を抑えます。1日2回内服。副作用が少なく使いやすく、女性に多い片頭痛の予防にも広く使われています。 |
| バルプロ酸ナトリウム | デパケン® | 抗てんかん薬。片頭痛予防に保険適用があります。妊娠可能な女性には催奇形性のリスクから原則使用しません。 |
| プロプラノロール | インデラル® | β遮断薬。長年にわたり片頭痛予防の第一選択として使用されてきた薬です。高血圧を合併している方にも向いています。 |
| アミトリプチリン | トリプタノール® | 三環系抗うつ薬。片頭痛・緊張型頭痛どちらにも効果があり、特に両者が混在する場合や睡眠障害を伴う場合に有用です。 |
🩺 抗CGRP抗体製剤(エムガルティ®・アジョビ®)について
ガルカネズマブ(エムガルティ®)およびフレマネズマブ(アジョビ®)の皮下注射は、当院では自由診療でのご案内となります。費用や投与スケジュールについては受診時にご説明します。
このような方はご相談ください
- 月に2回以上頭痛が起き、日常生活や仕事に支障が出ている
- 市販の鎮痛薬で対処しているが、効きが悪くなってきた
- 痛み止めを週に2〜3回以上使っている
- 新しい片頭痛の治療薬(抗CGRP薬・ゲパント系)について知りたい
- 生理前後に頭痛が悪化する(月経関連片頭痛)
- いつもと違う頭痛が急に始まって不安な方
- 子どもや若い方で頭痛が続いている
よくあるご質問
片頭痛の予防薬は毎日飲まないといけませんか。
トリプタン系薬は市販薬ですか。
エムガルティ®・アジョビ®の注射は保険が使えますか。
突然の激しい頭痛があります。受診すべきですか。
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新宿 アイランド内科クリニック
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